Quantcast
Channel: アンディマンのコスモロジー (宇宙論)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 186

天体宇宙物理学への扉を開く

$
0
0

出典:フリー百科事典「ウィキペディア」より引用

場の量子論 その1

場の量子論Quantum Field Theory)は、量子化された場(素粒子物理ではこれが素粒子そのものに対応する)の性質を扱う理論である。

・概要

イメージ 1

現代的な立場では、量子論の中でも、基本変数として「粒子や剛体の古典力学と同じもの(たとえば位置と運動量)」に選び、足りないもの(スピンなど)は適宜補った量子論を「量子力学」と呼び、基本変数として「場とその時間微分または共役運動量」に選んだ量子論を「場の量子論」と呼ぶ。量子力学は、場の量子論を低エネルギー状態に限った時の近似形として得られる。現代では、古典的に場であったもの(電磁場など)だけでなく、古典的に粒子とみなされてきた物理系(電子など)の量子論も、場を基本変数にしたほうが良いことが判っている。

場の量子論は、高エネルギーの系や、凝縮系(多体系)を記述する。場の量子論は特殊相対論的要請を満たす形式を備え、量子力学と特殊相対性理論の両方を満足する。素粒子物理、原子核物理学や物性物理といった領域で、基礎理論として用いられる。

素粒子物理学 

素粒子の振る舞いを記述するのに用いられる。素粒子が反応し新たな素粒子となる現象はその一例である。量子電磁力学、ワインバーグ・サラム理論、量子色力学といった、実験によって検証されている理論や、弦理論等の仮説上の理論が、場の量子論を基礎として研究されている。

物性物理学 

臨界現象・相転移などの多体論的効果を記述する。超伝導のBCS理論、量子相転移といった物理が、場の量子論の文脈により理解される。

摂動的場の量子論では、粒子の間に働く力は、力を伝える粒子の交換により生じる。例として電子の間に働く電磁力は、光子の交換により生じる。同様に、ウィークボソンは弱い力を媒介し、グルーオンは強い力を媒介する。

力を媒介するのと同じ場の励起である光子が、塊状の波として電磁波となり、またナノスケールの現象においては粒子のように振舞う。電子も同様で、対応した場の励起として表される。このように、古典物理での粒子と場は、場の量子論により粒子と場の2重性を持つ形式に書き改められる。

初めに完成した場の量子論は、電磁場に適用した量子電磁力学である。この理論は、非常に高い精度で実験結果と一致し、繰り込みやゲージを用いる方法はワインバーグ=サラム理論や量子色力学の基礎となった。



Viewing all articles
Browse latest Browse all 186

Trending Articles