出典:フリー百科事典「ウィキペディア」より引用
光 その2(終わり)
・光の諸性質
光には粒子性と波動性があり、屈折・(全)反射・干渉(ホログラフィ)・回折・偏光 (LPL・CPL) などの性質を示す。他にも次のような性質がある。
凸凹の無い平面鏡に当たった光は、鏡に当たったときと同じ角度で反射する。(エウクレイデスの「光の反射の法則」)
屈折率の異なる物質の境界面で光の速度が変化する。その結果、境界面への入射角が直角でない場合には、光の進路が変化する。(屈折)
光の屈折の際は、スネルの法則が成立する。
光の強さは、光源からの距離の2乗に反比例する。(ケプラーの光の逆2乗の法則)
光速は、光源の運動状態にかかわらず、不変である。(光速度不変の原理)
光は質量がゼロである。従って物質ではない。
光は物質のない真空中の空間を伝播することができる。
主な物質との関係ではフォトニクスと呼ばれ大別してPhoto(光化学、光物理などの分子場理論)とOpto(光学などの放射場理論)と呼び方が異なる。
光物理機能としては
励起エネルギー移動
化学発光
電界発光 (EL)
光化学機能としては
フォトレジスト
光触媒
光エネルギー変換
光波機能に関わるものとしては
光ファイバー
近接場光学
コヒーレント分光
などがある。
・光の種類
太陽光
レーザー光
放射光(電磁波)
赤外線・可視光線・紫外線・X線(軟~硬)などが得られる。
・光の理論のタイム・テーブル
紀元前4世紀エウクレイデス(ユークリッド)、光の直進の法則、光の反射の法則を発見。
1611年ヨハネス・ケプラー、光の逆2乗の法則を発見。
1621年スネルが光の屈折の法則(スネルの法則)を発見。
1637年デカルトが『屈折光学』で光の屈折反射を論じる。
17世紀 ニュートンによる光の分散の実験
17世紀 レーマーによる光速度の測定
1690年ホイヘンス『光についての論考』 - ホイヘンスの原理
1704年ニュートン『光学』
1800年頃、ヤングの実験
1847年マイケル・ファラデーによる偏光の実験
1850年頃、レオン・フーコーやアルマン・フィゾーの光速度の測定
ウェーバによる電磁波の速度の測定
19世紀マクスウェルの方程式
1881年マイケルソン・モーリーの実験
1905年アインシュタインの光量子仮説
1958年チャールズ・タウンズによるレーザーの発明
・他
なお、光が、人間の目に入る直線経路は複数とりうることを2穴のピンホールを用いた実験によってシャイネルが確認した(シャイネル試験)。