Quantcast
Channel: アンディマンのコスモロジー (宇宙論)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 186

天体宇宙物理学への扉を開く

$
0
0
出典:フリー百科事典「ウィキペディア」より引用
電磁波 その1
イメージ 1 
電磁波は、空間の電場と磁場の変化によって形成される波(波動)である。いわゆる光や電波は電磁波である。よくある「電界と磁界がお互いの電磁誘導によって交互に相手を発生させあう」という説明は誤りであり、何らかの原因(電荷の運動や電流の変化等)によって生じた電磁場の時間変動が空間を伝播していく、ということが電磁波の本質である。
電場と磁場は真空中にも存在するため、波を伝える媒体となる物質(媒質)が何も存在しない真空中でも電磁波は伝わる。電磁波の電場と磁場の振動方向はお互いに直角であり、また電磁波の進行方向もこれらと直角である。基本的には電磁波は空間中を直進するが、物質が存在する空間では、吸収・屈折・散乱・回折・干渉・反射などの現象が起こる。また、重力場などの空間の歪みによって進行方向が曲がることが観測されている。
電磁波は線型な波動であり, 従って重ね合わせの原理が成り立つ。そこで, 電磁波を特定方向に振動し, 特定方向のみに進む正弦波(平面波)の重ね合わせに分解して考えることが多い。そのような正弦波は、波長、振幅、伝播方向、偏光、位相という属性で完全に特徴付けられる。ある電磁波を多くの正弦波の重ね合わせとみなしたとき、波長ごとの成分をスペクトルという。
電磁波は, 特にその波長によって物体との相互作用が異なる。そこで、波長帯ごとに電磁波は違う呼び方をされることがある。すなわち, 波長の長い方から、電波・赤外線・可視光線・紫外線・X線・ガンマ線などと呼ばれる。我々の目で見えるのは可視光線のみだが、その範囲波長0.4 μm - 0.7 μmは電磁波の中でも極めて狭い。
真空中を伝播する電磁波の速さは、観測者がどのような方向に、どのような速度で動きながら測定したとしても、一定値 299,792,458 m/s(約30万キロメートル毎秒)になる。これを光速度不変の原理という。これは様々な実験により, 確かめられている。この真空中の光速度は、最も重要な物理定数のひとつである。この光速度不変の原理を基にしてアインシュタインが特殊相対性理論を構築し、それまでの時間と空間の概念を一変させたことはとりわけ有名である。一方、物質(媒質)中を伝播する電磁波の速度は、真空中の光速度を物質の屈折率で割った速度になる。例えば、屈折率が 2.417 のダイヤモンドの中を伝播する可視光の速度は、真空中の光速度の約41%に低下する。ところで、電磁波が、異なる屈折率の物質が接している境界を伝播するとき、その伝播速度が変化することから、屈折が起こる。これを利用したものにレンズがあり、メガネやカメラなどに使われている。なお、屈折する角度は、電磁波の波長に依存する。これを分散と呼ぶ。虹が7色に見えるのは、太陽光が霧などの微小な水滴を通るとき、波長が長い赤色光よりも、波長の短い紫色光の方が、分散によってより大きく屈折するためである。
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 186

Trending Articles